外出時のパニック発作や予期不安の対処法(準備&持ち物編)
最初に一言。
私が今回ご紹介している対処法は基本的に出来るだけ薬に頼らない方法です。
そしてできるだけシンプルで使いやすく速効性の期待出来るものです。
パニック障害の人が抱える悩みというのは、いつどこで起こるかわからない発作とまた起きるのではないかという不安だと思います。
そしてパニック発作を起こした場所や似たようなシチュエーションに不安を感じるようになり行動範囲が狭くなることです。
私はいまだに遠くへ行けません。
今までは行けてたし、ここからそこまでほんの数メートルだと頭では理解していても、その場所に向かうのに抵抗感があったりします。
そんなふうに普通の人が普通にできることが苦手になっているのです。
なので、まずはパニックにならないために、あらかじめ出来るだけ不安要素を消しておくことが必要だと思います。
何か行動を起こす前は、「これがあったら大丈夫」というものをお守り代わりに持つのもいいですし、「あれをやったから大丈夫」でもいいと思います。
それがないとダメってなってくるとよくないのですが、パニック発作などの不安を少しでも減らしておいて、準備も体調も万全にした上でチャレンジしてみることが大事だと思います。
無理をしたことで不安や症状が悪化してはもともこもありませんからね。
何かに依存するのはよくないかもしれませんが、まずは大丈夫を重ねていって自信をつけることを最優先に考えましょう。
ちなみに私は人から見たらどこに行くんだ!?ってくらい荷物が多いですがそれでもいいと開き直ってます。
1度パニックになった経験から「何かあったらどうしよう」が常に頭にあるので、その不安を少しでも消しておくことが私には必要だからです。
人がどう思うかよりも、自分が安心して行動を起こせるようになることが1番ですので、人に何か言われても適当にスルーしちゃいましょう♪。
では「準備&持ち物編」スタート!。
【薬やお守りアイテムはすぐに取り出せるところに入れておく】
頓服薬やお守りアイテムはすぐに取り出せるところに入れておくことが大事です。
取り出す時にもたついたり、アイテムがないことで焦ったりすると、それがさらに不安や焦りにつながりますので、出来るだけすぐに取り出せる場所に入れておくことが必要です。
そしてそれがもし消耗品なら、あらかじめ予備も持ち歩いておくこともした方がいかもしれません。
なくなったらどうしようという不安を解消できます。
【出掛ける時には脱ぎ着のしやすい格好にする】
パニック障害の方は寒暖差(特に暑さ)に弱い方が多いと思います。
そういう方はあらかじめ脱ぎ着がしやすいかっこうにしておくとか、上着等の羽織る物を持っておき、自分で温度調整することが大事です。
持ち運びしやすい薄手の上着やストールなどを持っておくのもいいかもしれませんね。
パーカーなどファスナーやボタンで上着の前が開けやすい服なら人混みなどですぐに脱げなくても前を開けることで涼しくなりますし、ポケットがあればそこにハンカチや薬を入れておくことで安心感につながります。
【扇子など扇げるものを持っておく】
暑い時に涼しくするためというのもありますが、風があることで息苦しさや閉塞感も薄れますし、手を動かすことで意識がまぎれます。
【水を持ち歩く】
いざという時に薬を飲むのにも必要ですし、冷たいものを胃に入れることで意識を切り替えられます。
【チョコや飴を持ち歩く】
甘いものを摂ることでリラックスする効果も得られますし、空腹を抑えるのにも役立ちます。
私の場合はお腹が空くと不安感が強くなったり焦ったりフラフラしやすくなるので、すぐに食べられるチョコなどを常に鞄に入れています。
ただし甘いものの摂りすぎは鬱になりやすくなりますので注意が必要です。
【刺激を与えられるものを持っておく】
気をまぎらわせるためにフリスクを口に入れるという人もよくいますが、私は刺激物がだめなので、冷たい目薬をさしたり、夏場なら濡らしたハンカチを肌に当てたり、水を飲んだりします。
濡らしたハンカチを使う方法は2/15のブログにやり方をアップしているので良かったら参考にしてみて下さい。
【スマホを触る】
スマホを触ることで気が紛れる人なら、LINEやゲームをするといいかもしれません。
ただスマホは熱暴走したり突然電源が入らなくなったりするトラブルもありますので、スマホがないと焦るような人はちょっと気を付けがほうがいいと思います。
電源が入らないとか電話が繋がらないだけで焦って不安になってきますからね。
私は壊れにくいことから未だにガラケーを使ってますが、それでもバッテリーが少なくなったり不具合で操作がうまく出来なくなるとめちゃくちゃ焦ります。
携帯が見当たらないだけでものすごく焦って動悸がしたり、苦しくなってくるくらいなので、携帯がなかったら生きていけません。
携帯はもはや私のライフラインです。
でも小型のタブレットとの2台持ちにしている私は、携帯はメールや電話に使い、タブレットはその他のことをするために持ち歩いてますので、何かあっても携帯かタブレットのどちらかで対応できると思うことで安心感に繋がってます。
【音楽を聴く】
聴く音楽は明るい曲調で元気が出るものや安心できる曲がいいと思います。
そして歌詞が前向きだったり元気だったり、勇気が持てるものがいと思います。
言葉の力は大きいですし、繰り返し聴いているとだんだん脳にインプットされます。
そしてできれば歌詞が聞き取りやすかったり、なじんだ言語で構成されているものだと、なお良いと思います。
英語が苦手な人が英語の歌を聞いていたら、それはただのBGMになって自分の思考に集中していまいますが、歌の歌詞が聞き取りやすければそっちに意識を向けて集中することもできますし、言葉が前向きだとそういうイメージが頭に浮かぶので悪い考えにひきずられにくくなります。
私はゆったりとした音楽だけの曲を聴きながら電車に乗っていたこともありますが、そういう音楽だとリラックスできているうちはいいですが、だんだん不安を感じて焦り始めるともう耳に入ってこなくなってダメになりました。
それに聞き取りやすい言葉が音楽に混じっていた方が、思考をかき乱してくれるというか、自分の悪い思考を打ち消したり、考える事を邪魔してくれるおかげで反って落ち着く気がします。
もちろん自分の好みで歌が嫌いだったりうるさいのが嫌ならBGMだけでもいいと思いますし、とにかく自分が聴いていて安心できたり前向きになれるものほど良いと思います。
【アロマを利用する】
私はリラックス効果のある「ラベンダー」や、吐き気にも良い「ペパーミント」のアロマスプレーを作り持ち歩いてます。
他にもリラックス効果の高いもの、呼吸が落ち着くもの、幸福感が高まるもの、鎮静効果の高いものなど、香りや効果を考えて自分でブレンドしたアロマスプレーを持ち歩いてます。
精油は原液では付けられませんが、希釈したアロマスプレーなら緊急時に手首やハンカチやマスクにスプレーするだけですぐに使えます。
また香りの刺激が脳に伝わるまでに必要な時間は0.2秒以下ですので速効性が期待出来ます。
≪音楽やアロマを使う上での注意点≫
もしも音楽や歌を聴いていて発作を起こしたとか、ある香りを嗅いでいる時に体調が悪くなったということがあれば、1度距離をおいてみて下さい。
誰でも経験があると思いますが、何気なく耳にした音楽や香りに触れた時、それに関連した昔の記憶を思い出したりします。
良い思い出に関連したものなら良いのですが、悪い出来事に結び付いているようなものだと不安感につながりますので、音楽や香りで大丈夫だったものがあるならそれを続けてみたり、だめだったことがあれば無理せず別の曲や香りに変えてみると良いと思います。
パニック障害の方は発作が起こった状況や場所などが特に苦手になる傾向がありますので、何かを試している時にパニック発作や予期不安が出てしまった時は、それに関連したものはしばらく避けてみて下さい。
というわけで今回は外出時に持ち歩くと良いものをご紹介しましたが、アロマについての詳しい説明やその他の緊急時に使える方法などはまた機会があればアップしたいと思います。